導入
先日、GCPのAssociate Cloud EngineerとProfessional Cloud Architectの試験を受け、無事合格することができました。
これらの試験はGoogleのクラウドの資格で、近年のクラウドの需要の高まりとともに人気が高まっています。
クラウド系の資格は世界的にも人気で、アメリカのGlobal Knowledge社が昨年発表した高収入な資格TOP15のうち、半分以上の8つを占めています。
しかし、きちんと対策をすれば、誰でも資格を取ることができます。
そこで今回は、GCPの資格の中でも比較的簡単なAssociate Cloud Engineer(アソシエイトクラウドエンジニア、ACE)について、その難易度や合格ライン、勉強方法、そしておすすめの模擬問題集などを紹介します。
※2024年1月更新
おすすめの講座を追加・変更しました。
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Associate Cloud Engineerとは
Associate Cloud Engineer(アソシエイトクラウドエンジニア、ACE)とは、Google Cloudの認定資格の一つで、Google Cloudの中級レベルの資格です。
出題範囲としては、仮想マシンであるCompute Engine(AWSでいうEC2)、ストレージサービスのCloud Storage(AWSでいうS3)から始まり、IAM、App EngineやCloud Runなどのサーバーレス、Cloud SQLやSpanner、Firestoreなどのデータベース、VPCやNATなどのネットワーク、BigQueryなどのデータ分析系、Kubernetesまで実に幅広いサービスに対する知識を問われます。
これらのサービスの学習を終え、試験に合格すれば、Google Cloudの基本的なサービスや機能について、他の人に説明することができるレベルになります。
試験の難易度
試験の難易度については、先ほどもあったように中級レベルです。
GCPの他の資格と比較すると、これよりも簡単な入門レベルとしてCloud Digital Leaderが、これよりも難しい資格としてはProfessional Cloud Architectなどのプロフェッショナルレベルの資格があります。
Cloud Digital Leaderはどちらかというとビジネスよりの資格なので、エンジニアはAssociate Cloud Engineerから始めることをおすすめします。
外部の他の資格と比較すると、基本情報技術者試験に比べると難しいという印象です。
おそらく基本情報技術者試験レベルの前提知識がないと、理解するのは難しいと思います。
もし基本情報技術者レベルの知識がまだない方は、以下のようなGCPの入門書を一冊読んでから学習を始めることをおすすめします。
試験の形式と合格ライン
試験の形式としては、試験時間は120分、問題数は50問、試験料は$125(税別)です。
上位のProfessional Cloud Architectと異なるのは、問題の難易度と受験料、有効期間のみです。
合格ラインは正式には公表されていませんが、およそ70%程度といわれています。
実際にUdemyなどの模擬問題集では、合格ラインは7割~8割に設定されていることが多いです。
なので、余裕をもって8割程度正解できるように準備を進めておくとよいです。
Associate Cloud Engineer | Professional Cloud Architect | |
---|---|---|
難易度 | 中級レベル | 上級レベル |
問題数 | 50問 | |
試験時間 | 120分 | |
合格基準 | 70%程度? | |
受験方法 | テストセンター/オンライン | |
言語 | 英語、日本語 | |
試験料(税抜) | $125 | $200 |
有効期間 | 3年間 | 2年間 |
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おすすめの勉強法
続いて、合格するためのおすすめの勉強法について紹介します。
最短で合格するためには、Udemyにある模擬問題集を購入し、何度も復習することです。
私が購入したものは既に非公開になってしまっているのですが、英語で評判の良い問題集を使うと問題の質が良いのでおすすめです。
日本語で試験を受ける場合は、英語の問題文をGoogle翻訳すると良いと思います。
例えば、以下の模擬問題集がおすすめです。
ですが、ただ資格を取ればいいのではなく、実務にも活かしたい場合は以下の手順でしっかりと勉強することをおすすめします。
- 公式の模擬問題を解く
- 入門書を読む(基本情報技術者レベルの知識がない場合)
- 動画の講座で基本を理解する
- 市販の模擬問題を解く
- 公式ドキュメントを見ながら復習する
Step1. 公式の模擬問題を解く
まず、どんな問題が出るのかを知るために、Google公式が提供している以下の模擬問題を解くと良いと思います。
毎回同じ問題ですが、無料で何回も受けれるので、まず一度解くことをおすすめします。
この模擬問題は20問しかないですが、それぞれに解説がついています。
この時点では問題や解説を読んでも理解できないと思うので、とりあえず問題を解き、解説にざっと目を通すだけで良いです。
あくまで問題の雰囲気をつかみ、最終的なゴールをイメージできるようになるのがここでの目標です。
Step2. 入門書を読む(基本情報技術者レベルの知識がない場合)
基本情報技術者レベルの知識がまだない方は、本格的な学習に入る前にまず以下の入門書をざっと読んでおくことをおすすめします。
これを読むことで、それぞれのサービス(Compute Engineなど)の役割が漠然とイメージできるようになると思います。
Step3. 動画の講座で基本を理解する
次に、動画の講座を受講し、Google Cloudのサービスについて一通り学習します。
おすすめはGoogle公式が出している学習講座です。
coursera(コーセラ)やQwiklabsやクラウドエースなどが開催しているGoogle Cloud認定トレーニングにある以下の講座に取り組みます。
- Google Cloud Fundamentals: Core Infrastructure 日本語版
- Architecting with Google Compute Engine 日本語版
(Essential Google Cloud Infrastructure: Foundation、Essential Google Cloud Infrastructure: Core Services、Elastic Google Core Infrastructure: Scaling and Automationの3つのコースを含んだもの) - Getting Started with Google Kubernetes Engine 日本語版
- Preparing for Your Associate Cloud Engineer Journey 日本語版
QwiklabsやGoogle Cloud認定トレーニングでは、ラボといって実際のGCPの環境を操作しながら学ぶことができます。
座学だけではなく、実践で試すことができるのでおすすめです。
ただ、QwiklabsやGoogle Cloud認定トレーニングは会社で費用を負担してくれる方であれば良いのですが、自費での負担となるとそこそこお金がかかります。
すべて受講した場合、費用にするとQwiklabsだと$135(およそ18000円)、認定トレーニングでは45万円(税別、クラウドエースの場合)とかなり高額になってしまいます。
その場合は、Udemyの以下の講座を受講し、GCPの3か月の無料トライアルを利用して実際に動かしながら学ぶと、費用を抑えながら学ぶことができます。
公式が出している講座ではないのですが、試験範囲の内容が一通りまとまっています。
GCPの3か月無料トライアルについては、こちらの公式ページの右上の「無料で利用開始」ボタンを押し、GCPを初めて使うGoogleアカウントで登録するだけです。
登録から3か月有効な$300のクレジットが無料でもらえます。
Step4. 市販の模擬問題を解く
次に、学習した知識を定着させるため、Udemyにある模擬問題を解きます。
いくつか購入したのですが、英語で評判の良い模擬問題集のほうが本番の問題に近く、おすすめです。
実際の問題は英語を機械翻訳したような文章なので、この問題集をGoogle翻訳などで日本語に翻訳して解くと良いと思います。
例えば、冒頭で紹介した以下の問題集などです。
また、日本語で人気の問題集もあります。
英語が苦手な方はこちらを試してみてください。
Step5. 公式ドキュメントを見ながら復習する
最後に、模擬問題集にある解説を見て、公式ドキュメントで知識を補います。
Googleの公式ドキュメントは内容が充実しているので、不足している知識を補うのにぴったりです。
先ほど紹介したUdemyの模擬問題集には、解説に関連する公式ドキュメントへのリンクがついているので、より詳しく知りたい場合は公式ドキュメントのそのページを参照すると良いです。
合格のためには模擬試験を解いたままにせず、しっかり解説を見て足りない知識は覚えることが大事です。
しっかりと復習し、合格を確実なものにしましょう!
合格するまでにかかった時間
合格するまでにかかった時間は、1日2~3時間のペースで学習して、動画の講座で1か月、模擬問題集で2~3週間だったので、合計で約2か月です。
私はGoogle Cloudの基本からしっかり学びましたが、試験に合格することだけを目標にするなら模擬問題を多くこなすことが最短の道です。
その場合、おそらく2~3週間で合格レベルに達すると思います。
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まとめ
今回は、GCPの資格であるAssociate Cloud Engineer試験の難易度や合格ライン、合格までにかかった時間、勉強方法、そしておすすめの模擬問題集をまとめました。
Associate Cloud Engineer試験に合格するために一番大切なことは、模擬問題集をやりこみ、しっかり復習することです。
質の高い模擬問題を繰り返し解き、合格をつかみましょう!