導入
2024年1月30日、日本語版のProfessional Data Engineer試験がリニューアルされました。
それに伴い、試験範囲から従来の機械学習関連が減少し、代わりに新しいデータ分析サービス関連(DataplexやDatastreamなど)が追加されています。
そこで今回の記事では、2024年にリニューアルされたProfessional Data Engineer試験について、その変更内容や難易度、過去問、勉強方法や合格率などを紹介します。
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Professional Data Engineerとは
Professional Data Engineer (PDE) とは、Google Cloud (GCP) の認定試験の一つです。
内容はGCPを使ってデータ分析をする上で必要な知識を測る試験となっています。
基本的に、Pub/Sub → Dataflow → BigQueryの流れでデータを収集・分析するパターンが多いですが、他のサービスやサービスの使い分けの問題なども出題されます。
試験の難易度
難易度は他のGCPのプロフェッショナル資格と同様で、データサイエンティスト以外でも十分合格できる試験になっています。
ただ、もし時間に余裕があるのであれば、先にProfessional Cloud Architectに合格してから受けることをおすすめします。
エンジニアの場合、(Associate Cloud Engineer → )Professional Cloud Architect → 他のプロフェッショナル資格の順で受けると理解が深まりやすいです。
Professional Cloud Architectの試験はGCPのサービス全般や基本的な原則を学べるため、先に受けておくとスムーズに理解できます。
Associate Cloud EngineerやProfessional Cloud Architectの勉強方法については、このブログの解説記事があるので、もし興味があればチェックしてみてください。
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試験の形式と合格基準・合格率
試験の形式は下の表の通り、Professional Cloud Architectと同じです。
問題数は50問、試験時間は120分で、合格基準は非公開ですが70%程度といわれています。
合格率についても非公開ですが、周りを見ているとしっかりと対策している方は合格しているので、一般的な資格試験と同様の合格率だと思われます。
Professional Cloud Architect | Professional Data Engineer | |
---|---|---|
難易度 | 上級レベル | |
問題数 | 50問 | |
試験時間 | 120分 | |
合格基準 | 70%程度? | |
受験方法 | テストセンター/オンライン | |
言語 | 英語、日本語 | |
受験料(税抜) | $200 | |
有効期間 | 2年間 |
2024年1月の試験範囲の変更概要
2024年1月30日に日本語版の試験範囲が変更になりましたが、追加・削除された部分は以下の通りです。
特にデータメッシュ関連などの追加された部分のサービス内容とベス トプラクティスは事前に確認しておくと良いです。
削除された部分
- 機械学習関連の部分
- ML関連のAPI (Vision API、Speech API、AutoML)
- 機械学習モデルの再トレーニング(AI Platform Prediction、AI Platform Training、BigQuery ML、Kubeflow、Spark ML)
追加された部分
- 最近追加されたデータ分析サービス
- データメッシュ関連(Dataplex、Data Catalog)
- Datastream
- Dataform
- Workflows
- Analytics Hub
- BigQuery Omni、BigLake
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勉強方法と過去問
それでは、勉強方法と過去問について紹介します。
まず過去問についてですが、過去問は公式から公開されていないので、市販されている模擬問題集を使う必要があります。
現時点(2024年5月6日)では試験範囲変更に対応した模擬問題集がUdemyにないので、以前の試験範囲に対応した模擬問題集で演習し、新しく追加された部分については公式ドキュメントなどで別途理解する必要があります。
続いて勉強方法についてですが、以下の手順で学ぶと良いです。
- 公式の模擬問題を解く
- 動画の講座で基本を理解する
- 市販の模擬問題を解く
- 公式ドキュメントなどを見ながら復習する
- 新しい試験範囲のドキュメントの確認をする
それでは、順に紹介していきます。
時間を短縮したい場合は、Step1とStep2は飛ばして問題ないです。
Step1. 公式の模擬問題を解く
始めに、Google Cloud の公式の以下の模擬試験を解いてください。
この問題を一度解くことですべてカバーできるわけではないですが、問題形式や出題内容を把握することができます。
この段階では、問題形式や出題内容をおおまかに把握することが目的なので、わからない問題があっても時間をかけないようにしてください。
問題をすべて解いた後、どんな問題であったかを解説を見ながらざっと確認してください。
ここではあくまで問題形式や出題内容をおおまかに把握することが目的なので、解説を完全に理解する必要はなく、Professional Data Engineer試験の雰囲気がつかめたら次のステップに進んでください。
Step2. 動画の講座で基本を理解する
続いて、動画教材でProfessional Data Engineerの試験範囲を学習します。
qwiklabsやcourseraにあるGoogle公式提供のProfessional Data Engineer対策講座を受講するのが一番おすすめです。
具体的には、以下の5つの講座を受講してください。
この動画の内容を理解し、ラボで実際のサービスを動かせるようになれば、次のステップに進んでください。
また、データサイエンティストの場合は理解できている部分は飛ばしたりして問題ないです。
- Google Cloud Big Data and Machine Learning Fundamentals - 日本語版
- Modernizing Data Lakes and Data Warehouses with GCP - 日本語版
- Building Batch Data Pipelines on GCP - 日本語版
- Building Resilient Streaming Analytics Systems on GCP - 日本語版
- Preparing for the Google Cloud Professional Data Engineer Exam - 日本語版
qwiklabsやcourseraでは、ラボと呼ばれる実際のGCP環境を使ってサービスを動かすことができるので、より実践的な知識や経験を得ることができるのが良い点です。
別の方法として、非公式ではありますがUdemyにも対策講座があります。
すべての内容を網羅できているわけではないですが、わかりやすいのでおすすめです。
Step3. 市販の模擬問題を解く
続いて、Step2で得た知識を定着させるために、模擬問題集を解きます。
模擬問題集は、以下のUdemyの模擬問題集が解説がわかりやすくおすすめです。
この問題集も最新の試験範囲には対応して いないのですが、別の模擬問題集と比べて解説がわかりやすいです。
Step4. 公式ドキュメントなどを見ながら復習する
問題を解いた後は解説を見て、わからない用語をチェックし、公式ドキュメントなどを見て覚えてください。
先ほどの模擬問題集の解説に関連するドキュメントへのリンクがあるので、それを確認すると効率的です。
また、必要に応じてわからない用語を検索し、公式ドキュメント以外の記事も見て理解を深めることをおすすめします。(QiitaやZenn、G-genの記事がおすすめです)
さらに、間違えた問題については必ず解きなおして、記憶の定着を測ると良いです。
Step5. 新しい試験範囲のドキュメントの確認をする
最後に、問題演習でカバーできなかった新しく追加された出題範囲のサービスやベストプラクティスを公式ドキュメントなどで学びます。
特に、以下のドキュメントや関連する記事は事前に目を通しておくことをおすすめします。
勉強時間
合格までにかかった期間は、1日2~3時間ほど勉強して、約2.5か月ほどです。
動画教材を丁寧にすべてやり、問題演習とドキュメント確認も行うとこのくらいかかります。
Step1と2を飛ばすと、2~3週間ほどで完了すると思います。
人によってはさらに高速化できると思います。
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まとめ
今回は2024年1月に試験範囲が変わった後のProfessional Data Engineer試験に合格するための勉強方法や難易度などを紹介しました。
しっかりと対策を行えば、合格できると思います!応援しています!